MILESTONES

先日はわかったような記事書いてしまったのでその続編を。
「里程標」という意味を持つその言葉は、モダンジャズを常にリードしてきた男の名前とかけられ、歴史的名盤となります。
画期的な瞬間に立ち会えるということはなかなか体験できないものです。
ましてや己が成し遂げるということになれば、そんな体験を出来る人間は限られてきます。
そういう意味でも是非とも聞いていただきたい名盤。

音楽に「調性」は必要なのでしょうか?

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MILESTONES/MILES DAVIS
(1958年録音)

CANNONBALL ADDERLEY:as
JOHN COLTRANE:ts
MILES DAVIS:tp
RED GARLAND:pf
PAUL CHAMBERS:b
PHILLY JOE JONES:ds

1.DR.JACKLE
2.SID'S AHEAD
3.TWO BASS HIT
4.MILESTONES
5.BILLY BOY
6.STRAIGHT,NO CHASER

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→モダン・ジャズの大名盤です。
ジャズ好きです!と言う人は必聴ですね。

一般的にモダン・ジャズの大発明、モードは1959年に録音されたマイルス・デイビスの「カインド・オブ・ブルー」によって完成された、とされています。異論はありません。
この作品はその1年前に録音された作品で半分モードが完成している作品と言えるでしょう。

興味深いのは①モードを用いた曲と平行して一般的なブルースを録音している②メンバーはまだまだハード・バップ全盛期のメンバーであるという点です。

タイトルにもなった4.MILESTONESはモードによって作曲されています。
テーマはA-B-A’の構成でAがGドリアン、BがAエオリアンで演奏されます。所謂コード進行がありません。
モード奏法によって「これでいくらでも演奏しつづけられる」とマイルスは語っていますが、その言葉のとおり日所に「解放された」サウンドになっています。

個人的にはマイルスのアドリブ・ワークを正しく評価できていなく、それほど「巧い」とは感じません。
アドリブに関してはトップを飾るキャノンボール・アダレイのアドリブが秀逸。音色、構成ともに素晴らしいです。
それにしても調性から開放されるということはドミナントモーションも生まないわけで、もしベースを弾くことになればどういうラインを作ればいいのか困惑しそうです。
それでいてコードよりも一層推進力があるというのは・・・この推進力が素晴らしいです。
まだまだ音楽理論的にモードを完全に理解していないと思われるのでモーダル・ハーモニーを再度確認しなければいけませんね。
YouTube貼っておきます。

6.STRAIGHT,NO CHASERはセロニアス・モンクが作曲したFのブルースです。
モードという新たしい手法を試しながらもこういう古典を持ってくるところがマイルスのプロデューサー的センスの現れでしょうか。
この比較は結構興味深かったです。
マラソン・セッション以来、バンドに加入しているレッド・ガーランドのブロック・コードが印象的です。
またガレスピー作曲3.TWO BASS HITではフィリー・ジョー・ジョーンズのドラムが素晴らしいです。
左手のフィルインは完璧にスイングしています。

さて、この革新的な作品ですが、それまでのハード・バップを支えてきたメンバーによって作成されているという点が面白いです。
60年代以降の新主流派、モードというジャズを考えた時、名前が挙がるのはジョン・コルトレーンぐらいであとのメンバーはそれほど新たしいジャズを模索している印象がありません。
旧世代といえば御幣がありますが、そういうメンバーでの録音が面白いと思いました。

それにしても改めてこの名盤を聴いてみるとマイルスの才能に驚かされるばかりです。
プレイヤーとしてだけではなく、コンポーザー、プロデューサーとしても有能ですね。
さすがはマイルスといった感じです。

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by deaconred | 2009-06-07 22:39 | Jazz

CD紹介から楽曲紹介に変更してしまっているブログ。


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