人気ブログランキング | 話題のタグを見る

LIVE AT THE CARNEGIE HALL

Jazzを聴いていると「Jazzは誰のものかな・・・?」と言うことを考えてしまいます。

やはりBluesを基盤に発展してきた音楽なので黒人のJazzこそ本物なのかぁ・・・と感じています。

「本物」とか「偽物」とか言い出すと本当に音楽聴けなくなってしまいますが重要なことなのでしょうね。
面白いのは「偽物」を作り出すことによって逆にそれが「本物」になってしまうケースというのは多くあると思います。
そうしないと決められた定義の中で音楽が発展しないでしょうから・・・

白人の演奏するJazzの全てが偽物だとは思いませんが偽者がゆえに本物になってしまった作品・・・

これですね。

3/4+2/4=5/4(TAKE FIVE)

3/4、3/4、4/4、4/4(THREE TO GET READY)

今日のネタはピアノを鍵盤楽器ではなく打楽器だと思っているピアニストの筆頭、DAVE BRUBECKです。

LIVE AT THE CARNEGIE HALL_f0062463_9121543.jpg
******************************************************
LIVE AT THE CARNEGIE HALL/DAVE BRUBECK
(1963年作品)

PAUL DESMOND:as
DAVE BRUBECK:pf
EUGENE WRIGHT:b
JOE MORRELLO:ds

1.ST LOUIS BLUES
2.BOSSA NOVA USA
3.FOR ALL WE KNOW
4.PENNIES FROM HEAVEN
5.SOUTHERN SCENE
6.THREE TO GET READY

******************************************************

→DAVE BRUBECKと言えば5拍子の「TAKE FIVE」が有名でそのTAKE FIVEを収録した「TIME OUT」という作品LIVE AT THE CARNEGIE HALL_f0062463_18501676.jpg
が有名なのですが私の中でDAVE BRUBECKの代表作といえばこのカーネギー・ホールでのライブ盤です。
もし「TAIME OUT」をお持ちでこのライブ盤をお聞きでない方は是非、このライブ盤をお勧めいたします。

DAVE BRUBECKは現代音楽家を師匠に持つピアニストでそのプレイスタイルは高度な音楽理論に基づています。そのためJazzでもっとも大切な「スイング」の要素が全くなく、とてもジャズ・ピアニストではないと多くの批判を受けていました。
そのDAVE BRUBECKに転機が訪れたのはアルト・サックスのPAUL DESMONDとのコンビを組んでからです。
その独特の音色と抜群のアドリブワークはDAVE BRUBECKのピアノのスイング感をもたらしし、名演名盤を残しています。

このライブ盤はアルバム「TIME OUT」の大ヒットで異常な盛り上がりをみせています。CDは2枚組みなので今日はDISK1を。

最初にMCがあり、バンドの紹介が終わると1.ST LOUIS BLUESで幕をあけます。
白人の演奏するBluesがすべて偽物ではない!と言わんばかりにアルトもピアノもすばらしいアドリブを展開します。どの曲も演奏のテンションが高く素晴らしいですね。

個人的に愛聴しているのは2.BOSSA NOVA USAです。もうタイトルからしてBossaNovaを馬鹿にしていますね。リズムは全くBossaNovaのそれと異なるのですが「偽物」らしく見事に「本物」を演じています。この曲は本当にずるいです。聴くたびに悔しい気分になります。


こんなのBossaNovaじゃねー!


それなのにどこまでもクールでカッコいい曲なんですよね^^;

6.THREE TO GET READYは「TIME OUT」に収録されている曲でリズムは3/4、3/4、4/4、4/4の繰り返し。この基本パターンの中で3拍子と4拍子のフレーズ交換を見事なまでに演奏します。この曲は本当に素晴らしいですね。3拍子から4拍子なるときのスイング感がゾクゾクします。その推進力こそ音楽の力なのでしょう。

この曲でDISK1は終わりで観客の熱狂的拍手が鳴り止みません。このテンションそのままでDISK2へ続きます。
これはまた後日m(__)m

amazonへ。
by deaconred | 2006-05-19 19:30 | Jazz

CD紹介から楽曲紹介に変更してしまっているブログ。


by deaconred