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THE NIGHTFLY

12月になってしまいました。今年も残り1ヶ月です。早いものです。

さて、先月にTHE NIGHTFLY TRILOGYを購入して以来、もうフェイゲン祭りです。
久々にSTEELY DANのDVD見たり、フェイゲンの作曲講座のビデオ見たりと充実したフェイゲンライフを送っております。

今日はゆっくりとした土曜日の夜。
今夜はTHE NIGHTFLYですね。
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THE NIGHTFLY/DONALD FAGEN
(1982年作品)

1.I.G.Y.
2.GREEN FLOWER STREET
3.RUBY BABY
4.MAXINE
5.NEW FRONTIER
6.THE NIGHTFLY
7.THE GOODBYE LOOK
8.WALK BETWEEN RAINDROPS

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→稀代の天才、ドナルド・フェイゲンが1982年に発表したソロ・アルバムの登場です。

昨年、2006年にフェイゲンの3枚目のソロが発売されたことにより、ソロ3作の位置づけが
①1982年のナイトフライ:青年期(の幻想?)
②1993年のカマキリアド:中年期(の希望?)
③2006年モーフ・ザ・キャット:老年期(の沈思?)
をテーマしているそうです。

正直、この作品に対する思い入れが強すぎてレビュー書くことが若干、怖いです。
聴けば聴くほど魅力ある作品ですので、生涯かけて楽しみ、解釈していく作品なんだろう、と感じます。

この作品に関して言うと、色々なところで賞賛されているので、間違いなく歴史的名盤と言えるでしょう。ドナルド・フェイゲンの恐ろしいまでの完璧主義により、楽曲、録音、ジャケットを含む全てにおいて完璧です。

ドナルド・フェイゲンの音楽は全てのポピュラーミュージックを網羅出来るほど高いレベルの音楽ですが、その根底にはジャズやR&Bなどの黒人音楽があります。
フェイゲン自身も黒人音楽に興味があり、若いころはチャック・ベリーやレイ・チャールズを好んで聞いていたようで、その音楽が(御幣がありますが)白人に侵食されてから興味を失い、ジャズへ傾倒していったようです。

この作品はそんなフェイゲンが青年時代に耳を傾けた深夜ラジオのDJに自分を重ねて青年時代の自分を描いたものになっています。
フェイゲンはこの作品について以下のようにコメントしています。

「このアルバムに収められている作品は50年代後半から60年代初めにかけて、アメリカ北東部にある街の郊外で育った若者が、抱いていたはずのある種のファンタジーをテーマにしたものだ。すなわちそれは私のようにごくありふれた若者が主人公ということだ」


1.I.G.Y.は90年代にIBMのCMソングとして使われていた曲です。
そもそも.I.G.Y.とは国際地球観測年のことで国際科学研究プロジェクトの名称。当初は太陽の磁気が地球に与える影響を研究するために設定された。1957年1月から1958年12月31日までの18ヶ月の間、多くの国によってオーロラ、大気光(夜光)、宇宙線、地磁気、氷河、重力、電離層、経度・緯度決定、気象学、海洋学、地震学、太陽活動についての観測を行ったそうです。
フェイゲンはこの曲で近い将来訪れるであろう「素晴らしい世界」について歌っています。
個人的にはベースで参加している(多弦ベースの重鎮)アンソニー・ジャクソンに注目です。
アンソニーは1980年のGAUCHOにも参加していますが、この曲と同じように小節の最初の音を弾かない(つまりはルート音を弾かない)ベースを演奏しています。
ルートを弾かないでこれだけのコード感を得ることが出来るとはまさに神業。アンソニー・ジャクソンも恐ろしければ、そんあ曲をサラっと書いてしまうフェイゲンも恐ろしや・・・です。

2.GREEN FLOWER STREETはジャズのスタンダードナンバーであるON GREEN DOLPHIN STREETをヒントにした曲ではないか?と勝手に思っています。
どうしてもベースに注目してしまうのですが、この曲のベースは神様チャック・レイニーです。
STEELY DANの音楽を支えてきたベーシストですね。フェイゲンが求めているものをしっかり理解している感じで素晴らしい。
リズムに関してはエレピの細かいリズムにディーン・パークスの細かいリズムギターが絶妙です。ここにビートの神様ジェフ・ポーカロのドラムですから全く持って贅沢ですね。最高の食材を最高の料理人が料理している感じです。
リック・デリンジャーのソロも素晴らしい。

3.RUBY BABYは先にブログに登場しましたね。
この作品で唯一のカバー曲です。ドリフターズを取り上げるあたり、やはり黒人音楽好きなのがよく分かります。
個人的にシャッフルの曲はあんまり得意ではないのですが、フェイゲンの書くシャッフルは全く抵抗なく聞けてしまうので不思議です。あまりアクがないからでしょうか?
この曲はなんといってもピアノのソロでしょう。マイケル・オマーティアンはSTEELY DANの楽曲に何度か参加していますが、ここでのソロはその中でも一番の出来ではないでしょうか?
私も昔にコピーを試みたものです^^;

なんだか長くなってしまうので、一旦中断してまた続き書きます^^;
ブログにするにはまだまだ聞き込みたい、そんな作品なのですm(__)m

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by deaconred | 2007-12-01 23:59 | Rock(80年代)

CD紹介から楽曲紹介に変更してしまっているブログ。


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