USA

先週、The B-52’sの新作を購入しにTowerへ行くと、The B-52'sではなくキング・クリムゾンがプッシュされていました。

なんでもクリムゾンの廉価版が発売。
1枚1,980円でどどーんと店舗入り口に陳列されていました。

いやいや、クリムゾンは偉大なバンドであることは分かるのですが、再発作品よりも新譜をプッシュしてくれ~と思いながらもクリムゾンのCDを物色^^;

キング・クリムゾンの中心人物であるロバート・フリップ大先生(以下、大先生)は非常に厳格な人間なのでしょう。
私は著作権についてはそれほど正しい知識を持っていないので、デタラメを書いているかもしれませんが、音楽作品の著作権はレコード会社にあって、ライブなどの音源・映像は大先生自らが管理できるそうです。

そんな背景もあってか最近はライブ音源のCD化が続々と発売されています。
最初は発売されているCDを買っていましたが、財力が追いつかず途中で断念^^;
何枚も未購入の作品がありました。

今回の廉価版では未購入のライブ盤が2枚発売されていて、とりあえず1枚を買ってみました。
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USA/KING CRIMSON
(1974年ライブ録音)

1.WALK ON....NO PUSSYFOOTING
2.LARKS’ TONGUES IN ASPIC PART II
3.LAMENT
4.EXILES
5.ASBURY PARK
6.EASY MONEY
7.21ST CENTURY SCHIZOID MAN
8.FRACTURE
9.STARLESS

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→1969年のデビュー以来、常に「音楽的ピーク」を維持し続けている恐るべきキング・クリムゾンが、そのオリジナル・キング・クリムゾン解散後にリリースされたライブ盤です。

私がキング・クリムゾンの音楽にどっぷり浸かっていたのはクリムゾンのデビュー30周年!という時期でした。
気が付けばクリムゾンも来年でデビュー40周年・・・。早いものです。
というかあの歴史的名盤である「クリムゾン・キング宮殿」が40年前の音楽だなんて・・・とても信じがたいです。

クリムゾンの熱心なファンであれば、デビューから現在に至るまでのメンバーチェンジを「○○期」と捉えて、音楽的特徴とともに語ることでしょう。
そういった区分で考えた場合、大先生、ジョン・ウェットン、ビル・ブラッフォードのトリオからなるクリムゾンが最後の「キング・クリムゾン」であることは私も納得しています。

内容的には1974年のオリジナル・キング・クリムゾンを知る上で極めて貴重な音源といえるでしょう。
ただ、発売に当たっては大先生の意向でいくつかのパートがオーバーダブされているそうです。

当時のクリムゾンのサウンドは「太陽と戦慄」に現れているとおり、静と動のコントラスト、インプロヴィゼーションを非常に重視しています。
そういう意味では一種のジャズ的アプローチをしているとも言えると思うのですが、ライブが単なるオリジナルの再現ではなく、音と音の対話になっているという点が非常に重要だと思います。

実際、演奏されている曲も当時の音楽性が現れており、全ての曲が即興に近い形で演奏されているように感じます。
ただ、この作品で注目されると思われる「21世紀の精神異常者」はちょっとコンセプトから離れているのか、ちょっと笑ってしまいました。

中でも最後の8.FRACTURE(突破口)と9.STARLESS(暗黒)が素晴らしいです。
プログレでジャズ的即興と言えばカンタベリーの雄、ソフト・マシーンを思い浮かべますが、サウンドの構成的にはソフト・マシーンのような即興ですが、和音やフレーズはジャズではなくてメタル・サウンドです。
この違いは非常に面白いです。かつてブルースが全く弾けないとバカにされていた大先生だけにブルースを基本とするジャズ的和音は苦手なのでしょうか?^^;
キング・クリムゾンの音楽は黒人音楽から一切の影響を受けていない。と発言されていましたからね・・・^^;

そして私の魂を最も揺さぶるのが名曲9.STARLESS(暗黒)です。
個人的にこの曲は「ロック史上最も”美しい曲”」だと思っています。
メロトロンの美しい音色・・・ギターから紡ぎだされる至宝のメロディ・・・ジョン・ウェットンの染みるボーカル・・・私の内なる闇を再認識させられます。
何と言ってもその歌詞が素晴らしい・・・。
かつてこのブログでも書いたのですが、再掲載。

眩いばかりの日没の日
黄金の煌きが私の目を射抜く
しかし瞳を閉じて心の内側を覗けば
そこは
星ひとつなく 神聖な闇が広がっている

親友の慈悲
冷酷で捻くれた微笑み
私にはその微笑みが空虚の証しだと読みとれる
星ひとつなく 聖なる暗闇

凍てついたブルーが鏤められたしろがねの空は
灰色に翳って行く
希望も灰色に色褪せ
激しく焦がれるは
星ひとつない 敬處な闇が広がる世界
(対訳:中川五郎)

素晴らしい・・・。
この作品を購入してこの曲のライブ演奏を聴けて幸せでした。
来年でクリムゾンもデビュー40周年。まだまだクリムゾンの音楽を聴いていない人には是非とも体験してもらいたい音楽です。

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by deaconred | 2008-04-21 23:44 | Rock(70年代)

CD紹介から楽曲紹介に変更してしまっているブログ。


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