STILLUSION

その昔、アーティストとミュージシャンはどう違うのか?
ということを考えていた時期がありました。
結論は未だに出ていません。

ただ、アーティストの中にミュージシャンは含まれるのでしょうが、ミュージシャンの中にアーティストは含まれない気がしています。

音楽を聴いていると、時々、音楽以外にも才能を発揮しているミュージシャンに出会うことがあります。
その逆に他分野で有名なアーティストが音楽をやる場合もありますね。

面白いな、と思うのはピンク・フロイドの「狂気」などで知られるエンジニア、アラン・パーソンズも自己のバンドを率いて大成功を収めています。

前回のネタは「真紅の王の宮殿」から抜け出した二人の作品でした。
今日のネタはその宮殿にミュージシャンではなく、アーティストとして作詞からライブでの照明、演出をこなしていた人物の作品を聞いて見たいと思います。

天才アーティストが音楽をやるとこんな感じになるのですね。
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STILLUSION/PETER SINFIELD
(1973年作品)

1.CAN YOU FORGIVE A FOOL
2.NIGHT PEOPLE
3.WILL IT BE YOU
4.HANGING FIRE
5.HOUSE OF HOPES AND DREAMS
6.WHOLEFOOD BOOGIE
7.PIPER
8.UNDER THE SKY
9.ENVELOPES OF YESTERDAY
10.SONG OF THE SEA GOAT
11.STILL

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→ピート・シンフィールドは、イギリスのロンドン生まれの詩人・作詞家です。
陶芸家という話もどこかで聞いたことがあります。

彼は作詞、照明、アートワークなどを担当する形で初期のキング・クリムゾンに参加していました。
彼の功績は、70年代のロックの方向性を決めたとも言える「クリムゾン・キングの宮殿」の世界観を作り出したという点にあると思います。
個人的には最もピート・シンフィールド色の強い4枚目の「アイランド」の世界感は単純に「ロック」という枠では捉えきれないほど耽美で幻想的な芸術的な作品だと思っています。

またクリムゾン脱退後もEL&Pの「恐怖の頭脳改革」の作詞に参加したり、EL&Pが立ち上げた「マンティコア」からイタリアのPFMをデビューさせたりと、その影響力は強いものでした。
私個人、イタリアのプログレにどっぷりはまっていたのも「マンティコア」から発売されていたPFMを聴いてからですので、ピート・シンフィールドには感謝!といった感じです。

さて、この作品はクリムゾンから離れて時期に作成された彼の唯一のソロ作品です。
非常に高貴な清らかな透明感のある楽曲が印象的です。
ピート・シンフィールドの声も非常に透明感があり、楽曲と声のイメージがピッタリあいます。
残念ながら私がようやく入手できたのは輸入盤(1993年の再発盤)で、対訳がありません。
どんな詩が綴られているのか非常に興味がありますね。

本作品にはキング・クリムゾンに参加していたメンバーが集結しています。
グレッグ・レイクは11.STILLで美しいコーラスで参加、フィリップに無理やりベースを担当させられ泣きそうになっていたボズ・バレル、数々の木管楽器、金管楽器を操るメル・コリンズ、後のクリムゾンで活躍するジョン・ウェットンなどこれだけでこの作品を聴く価値があります。

プログレ・ファンを喜ばせるのは2.NIGHT PEOPLEではないでしょうか?
曲調が突然、フリー・ジャズのように混沌としはじめ、怒涛のインプロが展開されます。
キング・クリムゾンの「錯覚的な狂気」を彷彿とさせます。
こういった実験的な要素を含みながらもロックとして高い水準を保っているという点がプログレの醍醐味かもしれません。
改めてピート・シンフィールドがキング・クリムゾンで大きな仕事してきたかを認識できます。

初めてこの作品を手にしたときに気がつかなかったのですが、ある日、ジャケットの恐竜(?)の口の中に女性がいることに気がつきました^^;
すごく驚いてしまいました。なぜ何年も気がつかなかったのだろうかと・・・
幻想的な絵に淡い色彩、非常に彼の音楽をあらわしていると思います。

彼が抜けた後のキング・クリムゾンはメタル・クリムゾンへと進化し、その「狂気」をさらなる次元へと押し上げています。
そこに幻想的な歌詞、色彩豊かはサウンドは存在しません。

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by deaconred | 2008-08-09 13:08 | Rock(70年代) | Trackback | Comments(0)

CD紹介から楽曲紹介に変更してしまっているブログ。


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