CRAC!

先日の某番組で60年代、70年代の学生運動と、今般のワーキングプアの問題との関連性についての討論をやっていました。
どうも日本共産党への入党者が増えており、新左翼なる勢力が台頭しているようです。
(といっても根本にあるのは思想ではなく、単なる生存権のようです)

私は学生運動時代に生まれていませんし、それがどんなものであったか体験していないのでなんとも言えません。
ただ、そういった運動がどういった経緯で始まり、どのタイミングで崩壊していったのか?
つまりはその空気を誰がつくり、誰が水を差したのか?ということには非常に興味をそそられます。

冷戦が終結して、もはや世界を支配していたイデオロギーなんて関係なくなってしまったのかも知れませんが、今般のグルジア問題は新たな冷戦の始まりとも言われています。
まだまだ世界は平和になりそうにないですね。

政治と音楽なんてあまり関係がありそうではないのですが、プロパガンダとしての音楽というものは存在していたかもしれません。
また、バンド自体が政治色を持っている場合というのもありますね。

今日のネタは私が所有しているロックの作品の中でも最も政治色の強いバンドをご紹介します。
(決して政治色を前面に出したいわけではございませんm(__)m)
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CRAC!/AREA
(1975年作品)

1.ELEFANTE BIANCO
2.MELA DI ODESSA
3.MEGALOPOLI
4.NERVI SCOPERTI
5.GIOIA E RIVOLUZIONE
6.IMPLOSION
7.AREA 5

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→前回のブログにも登場したイタリアのバカテク集団AREAの最高傑作です。
是非とも棺桶にも入れたいぐらいの愛聴盤です。

AREAは自らをインターナショナル・ポピュラー・グループと位置づけ、70年代のイタリア社会を象徴するかのような音楽で時代とともに生きたバンドです。
明確に持っていた政治思想とは「共産主義思想」です。イタリアの共産党の躍進に貢献したとも言われるほどAREAの音楽は社会的に影響力を持っていました。
この作品が発売された1975年はイタリアの与党が地方選挙で大敗し、イタリア共産党が大躍進を果たしています。

政治的な部分はとりあえず置いておいて、AREAの音楽は、もうロックという枠に収まりきらないほど音楽的エネルギーに満ち溢れた音楽だと思います。
驚異的なバカテク、複合拍子、民族音楽などをも内包する音楽性、そして「声」をどこまでも追求した世界最強のボーカル、ディメトリオ・ストラトス、とにかく一人でも多くの人に聴いてもらいたい音楽です。
プログレの一つの特徴に鍵盤楽器の存在がありますが、AREAはシンセサイザーを導入し、その奇妙な音作りに大いに役立てています。
個人的にはAREAの音楽の秩序と混沌のミックス具合が好きなのかもしれません。
絶対的な演奏能力に裏付けられた秩序は突然、ノイズを伴い混沌へと変化し、その混沌の中にも突如にして秩序が現れ、曲として成立していく・・・この過程がたまりません。

1.ELEFANTE BIANCOは「白い象」という邦題の曲。
曲は既存の権力者に立ち向かう少年の歌で
”君は余計なことをは考えず 前に進むのだ
歴史は君と共に 旅をしていくのだから”

という歌詞に唯物史観を読み取ることが出来ます。
2:30ぐらいからの展開を聞くたびに鳥肌になります。ディメトリオの声と後のノイズがとても印象的です。



2.MELA DI ODESSAは「オデッサのリンゴ」という曲。
葉っぱで出来た馬に乗ったリンゴが旅をするという物語。
前半の演奏がとにかくすさまじいです。シンセの使い方が素晴らしく、ベースがリフを刻みディメトリオの声へと展開する構成はもう完璧。
中盤からはリフをバックにディメトリオが物語を語るという構成。
終盤、ディメトリオが世界最強のボーカルっぷりを発揮します(笑



5.GIOIA E RIVOLUZIONEは「栄光と改革」という曲。
この作品の中でも、というかAREAの作品の中で最も聴きやすい曲でしょう。
歌詞が好きなので、記載しておきます。音楽とともにどうぞ。

「栄光と改革」
私の云うことを、聞きに来てくれる君のために
歌を歌う
私のことを、分かろうとしない君のために
曲を奏でる
夢見ることを知らない君のことを
私は笑う
私のことを、分かろうとしない君のために
曲を奏でる
君の瞳には、私の心を暖めてくれる輝きがある
指の奏でる音があれば
愛することを知らない人々がさまよう路傍に
我々を導くような
そんな争いに、立ち向かうことができる

私の機関銃はコントラバス
この人生に対する想いを
君の顔めがけて発射する

指の奏でる音があれば
愛することを知らない人々がさまよう路傍に
我々を導くような
そんな争いに、立ち向かうことができる


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by deaconred | 2008-08-26 22:59 | Rock(70年代)