MUSIC OF MY MIND

iPod購入後、サクサクとPCにCDを取り込んでいます。

それにしてもiPod恐るべし・・・。他社の追随を許さずに売れるのもよく分かりました。
まだ使い始めてから数日しか経っていませんが、感想としては

とにかく楽しい!

ということです。
とにかく恐ろしいのは多分、およその人は音楽を楽しんでいるのではなく、iPodを楽しんでいるのではないか?という事です。
これは完全に手段と目的が入れ替わっています。
もし本当にそうならば当分はアップルの快進撃は続くと思いました。
既に確固たる文化が出来上がっています。

ただ、そもそものコンセプトである「直感的に使えるソフトによってハードは規程させる」という哲学に基づいてiTunesを使ってみるとまだまだアップルらしさが足りないように感じました。
音質はかなり向上しているようですが(実際、向上しているように感じます)操作性はまだまだ改良の余地がありそうです。

さて、当然ながら聞く頻度の高いCDを次々に入れています。
今晩はSoulを入れているのですが、最初に取り込んだのがこの作品です。

スティービー・ワンダーの諸作品の中でこれが一番好きです。
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MUSIC OF MY MIND/STEVIE WONDER
(1972年作品)

1.LOVE HAVING YOU AROUND
2.SUPERWOMAN
3.I LOVE EVERY LITTLE THING ABOUT YOU
4.SWEET LITTLE GIRL
5.HAPPIER THAN THE MORNING SUN
6.GIRL BLUE
7.SEEMS SO LONG
8.KEEP ON RUNNING
10.EVIL

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→20世紀を代表する天才、スティービー・ワンダーの16枚目のアルバムです。
この作品を機に黄金時代が始まると思っているのですが、この作品において重要なのは2点。

まず一つはモータウンから決別し、セルフ・プロデュースを勝ち取り、自らが自らの音楽を作り出したと言う点です。

「僕はあなたがたの言うことにはもう従わない。僕との契約は破棄して欲しい」

と当時21歳だったスティービーは愛妻リシータ(過去にブログに書きました)とデトロイトから離れます。
当時、丁度マービン・ゲイが「ホワッツ・ゴーイン・オン」をセルフ・プロデュースで作り上げ、今まで「ポップ」な音楽を提供してきたモータウンにおいてベトナム戦争を扱う社会的メッセージソングをヒットさせたことが大きく影響しているようです。
このような背景の下、自らで自らの音楽を作る環境が整いはじめたことは黒人音楽にとって非常に意味があったと思われます。
その時期が俗に言うニュー・ソウルの時期と被るのは偶然の一致ではないでしょう。

もう一つはシンセサイザーです。
スティービー・ワンダーと言えば歌はもちろん、ハーモニカから鍵盤、ドラムに至るまでマルチに演奏するイメージがあると思います。
どの演奏もすばらしいものですが、彼の黄金期はシンセサイザーなしでは語れません。
この作品では当時の最新鋭であったモーグ・シンセサイザーを駆使し、ソウル・ミュージックだけではなく、あらゆるポピュラー・ミュージックに影響を与えています。

後に歴史的名盤となる「キー・オブ・ライフ」のメイキングビデオで、ジャズピアニストのハービー・ハンコックはスティービーのシンセサイザーについてこう語っています。

彼のシンセサイザーは何らかの楽器の模擬音ではなく、機械音としてのシンセサイザーだ。

この言葉は非常に興味深いです。
シンセサイザーと言うのは何らかの模擬的な音を出す楽器であるため、何かの音に近づけて、例えばピアノだったりギターだったり、模擬的に音を出すのですが、機械音としてシンセサイザー駆使するというのは一種の矛盾のように思えます。

それにしてもこの頃のスティービーの作品は全て名曲です。
毎回、収録される曲の10倍は作曲し、膨大な曲の中から厳選させた曲だけのことはあります。

この作品の中で有名なのが2.SUPERWOMANです。
5分10秒ぐらいから印象的なギターを弾いているのはバジー・フェイトンです。
70年代後半のラーセン=フェイトンバンドでの活躍が思い出されます。非常に透明な音色で紡ぎだすフレーズが印象的です。

3.I LOVE EVERY LITTLE THING ABOUT YOUもシンセサイザーの使い方がポイントになっている曲です。イントロからシンセサイザーが大活躍です。
サビのコラースとエンディングへ向かうテンションがたまりません。


5.HAPPIER THAN THE MORNING SUNも多くのミュージシャンにカバーされている名曲です。
私はニック・デカロのバージョンでこの曲を知りました。
才能が生み出した名曲というか・・・既に頭の中にこの曲があったとしか思えないほどシンプルで完成度が高い曲です。

8.KEEP ON RUNNINGはジャム・セッション的な曲。
随所に遊び心が聞き取れるところが面白いです。ただ、後半からは熱気を帯びてきて精神が高揚します。

10.EVILのイントロもシンセサイザーが効果的に使われています。ピアノとあわせ方が素晴らしいの一言です。
悪魔をテーマに社会にメッセージを送って作品が終わるのですが、これもセルフ・プロデュースによって計算された曲順なのでしょう。


最後にこのジャケットがたまらなく大好きです。
スティービー・ワンダーの作品の中でも一番好きなジャケットです。
いつかLP買って壁に飾りたいと思っています。素晴らしい・・・・。

完全完璧な歴史的名盤。皆様も是非、聴いてみて下さい。

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by deaconred | 2008-09-24 23:55 | Soul

CD紹介から楽曲紹介に変更してしまっているブログ。


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