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I WISH I KNEW HOW IT WOULD FEEL TO BE FREE

音楽に魅せられて、色々な音楽を聴いてきました。
中には人生に大きく影響を与えてくれた作品やアーティストがいます。

ジャズを聴き始めたきっかけは、STEELY DANからの影響とプログレの即興性からの流れで、だんだん即興音楽へ傾倒です。
今でも明確に覚えているのですが、JRの車内でデイブ・ブルーベックを聴いている時に、初めて「スイング気持ちいい~!」となって、そこからジャズを中心にCDを買い始めました。

ジャズを聴き始めて1年ぐらいに出会った作品で、本当に好きな作品があったのですが、2003年ぐらいに他人に貸して音信不通に・・・^^;
もう廃盤になっており、再度入手することが出来なかったのですが、この度、再度入手に成功したしました!

早速、今晩からヘビー・ローテーションで聴いております。
ジャズを聴き始めたあの頃の思い出が蘇ってきます^^;
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I WISH I KNEW HOW IT WOULD FEEL TO BE FREE/BILLY TAYLOR
(1967年録音)

1.PENSATIVA
2.I WISH I KNEW HOW IT WOULD FEEL TO BE FREE
3.MORNING
4.T.N.T
5.HARD TO FIND
6.LONESOME LOVER
7.SUNNY
8.CAG

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→ジャズを聴いている人でもなかなか目にすることのないビリー・テイラーというピアニストの作品です。

このビリー・テイラーというピアニストはアメリカでジャズの博士号と取得している有名なピアニストということなのですが、日本ではマニアックなピアニストでしょう。

私が入手した経緯というのは、ジャズを聴き始めた当時、あまり情報源もなく、(当時はまだまだネットも身近ではありませんでした)ジャズ評論家の寺島靖国氏の本で勉強をしていました。
この作品は寺島氏がセレクトしたピアノ・トリオ・コレクションとして発売された10枚のうちの1枚です。

当時からジャズに関しては色々な作品を薦めてくれる師匠がいたのですが、その師匠もビリー・テイラーを知りませんでした。
まさにこの作品を買ったのはビギナーズ・ラックだったのでしょう。
まぁ余談ですが、恐ろしいことに、この作品を知った後に師匠を尋ねると、ビリー・テイラーの他の作品を一気に仕入れていました(笑
さすが師匠、恐るべきです。

日本ではマニアックなピアニストということもあり、あまり詳しい事を知らないのですが、どうもこのピアニストは多作な方で、たくさんの作品を録音しているようです。
しかし、そんなたくさんの作品の中でもこの作品はまさに白眉ですね。
彼の他の作品よりもずば抜けて素晴らしい演奏をしていますし、名盤といわれるピアノ・トリオの作品群にも肩を並べる名盤だと思います。

私はこの作品に魅せられて、ピアノ・トリオ形態のジャズが大好きになっていきました。
ジャズの基本はピアノ・トリオにあり、ジャズはピアノ・トリオに始まり、ピアノ・トリオに終わる、と信じて疑いません。

寺島氏のライナーによれば、ビリー・テイラーというピアニストは学者であり、社会的地位の高い人なので、どうも演奏がつまらないとのこと。
そんなビリー・テイラーが一人のピアニストとして、(差別的な意味ではなく)一人の黒人として、その全てをさらけ出した作品がこの作品だと解説しております。
寺島氏はそれを「パンツを脱いだ」と表現してしていますが、非常に的を得た表現だと思います。

とにかく名演には音楽的テンションの高さが必要です。
最初の一音から最後の一音まで、本当に熱のこもった演奏を聞かせてくれます。
中でも一番素晴らしいのは1.PENSATIVAです。
この曲はラテン調のリズムを持った曲で、テーマでの色彩とアドリブでの色彩の違いがたまらなく好きなのです。
特にアドリブでのピアノのブロッキングは何度聴いても鳥肌で、5分40秒を過ぎたぐらいから怒涛の音で圧倒されます。
ラテン風の曲調ということで裏コードが多様されているのも好みなのかもしれません。
当時は聴いていて全く気になりませんでしたが、今聴いてみるとベースのベン・タッカーのピッチの甘さが気になりました^^;
私の耳も少しは進歩したということでしょうか?^^;

また後半では、ボビー・へブの名曲7.SUNNYが名演です。
テーマを2回演奏したあとにアドリブ手前でなぜか半音転調してアドリブに入っているところが意表をつかれます。オリジナル・キーではアドリブしにくいのでしょうか?

改めて思い出の作品を聴けて、感動。
いつかピアノ・トリオでこの1.PENSATIVAを演奏してみたいです。
なかなか入手難しい作品ですので、再発を熱望!

(ちなみにユニバーサル・ミュージックの1,100円シリーズでビリー・テイラーの他の作品が再発されていました。今度買ってみようと思います。)

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by deaconred | 2008-06-29 23:50 | Jazz | Trackback | Comments(2)

SUMMER BREEZE

6月も終わりに近づき、夏ですね。
今年は雨が多く、週末は毎週雨が降っているように感じです。

「夏」と言えば断然、ボサ・ノヴァが聴きたくなるのですが、「夏」というキーワードで曲を思い出すと、この曲を思い出します。
これ聴きはじめると頭でエンドレスで再生が始まってしまう中毒性の高い名曲ですね。

蒸し暑い夏の夜にはこのハーモニーとこの哀愁がたまりません。
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SUMMER BREEZE/SEALS&CROFTS
(1972年作品)

1.HUMMINGBIRD
2.FUNNY LITTLE MAN
3.SAY
4.SUMMER BREEZE
5.EAST OF GINGER TREES
6.FIDDLE IN THE SKY
7.BOY DOWN THE ROAD
8.EUPHRATES
9.ADVANCE GUARDS
10.YELLOW DIRT

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→70年代男性デュオ・ブームの先駆けとなった、ジム・シールズとダッシュ・クロフツからなる2人組「SEALS&CROFTS」の4枚目の作品です。
ジャケット見た瞬間に名盤確定。ジャケットから音楽が聞こえてきます。
手に取った時にピンとこなければいけません。
こういう作品は即買いに限ります。

SEALS&CROFTSの音楽で私が最も惹かれる点は、そのカオス性です。
単純にいろいろな音楽の影響で、エキゾチックな・・・ということではなく、その混ざり具合の中途半端さが絶妙なのです。
カオスと言う名の秩序です。
よく知られていることですが、彼らは当時の新興宗教であったバハイ教に多くの影響を受けています。
その宗教はイスラム教を起源にしており、それが、彼らの音楽に中近東的なものをもたらしているのかもしれません。
初めて作品を発表したのが1969年。まさにフラワー・ムーブメントの時代からの影響、ヒッピー文化、さらにはプログレッシブ・ロック的な曲の展開、哲学的な歌詞、アラビア的音階・・・それらの要素がフォーク、ブルースを基本とし、全てが絶妙なバランスで主張しているのです。

初めて彼らの音楽を聴いた時、1曲目のHUMMINGBIRDでノックアウトされました。
ハミングバードはハバイ教では聖なる鳥(?)なのでしょうか?歌詞を見るとかなり宗教的な内容です↓↓。

「聖なる値への飛翔を・・・私たち全ての先祖よ」嗚呼 聖鳥よ!

イントロの作り方やフルートの使い方がプログレッシブ・ロックの「キャメル」の「スノー・グース」を彷彿とさせ、とてもプログレ的なアプローチだな、という印象を受けました。
エンディングのベースラインは好みです。
こういうフレーズをエレキ(弾かないけど)弾いてみたいです。

そしてこの作品の中で最も聴かれるべき名曲が4.SUMMER BREEZEです。
メロディもハーモニーを素晴らしいですね。夏の日の風から想像できる日常が目の前に広がります。非常に視覚的な曲だと思います。
楽器の使い方もうまいですね。楽器の数よりも音の厚みがはるかに上です。
後半とコーラスに音数が増えるというアレンジはよくあるパターンですが、いやらしくないところがいいですね。
もしソウル・ミュージックが好きな人ならアイズレー・ブラザーズのカバーで聴いたことがあるかもしれません。
アイズレー・ブラザーズのバージョンも大胆なアレンジで大好きです。

ドラムにはジム・ケルトナー、ジム・ゴードン、ピアノにはマイケル・オマーティアン、ベースにはウィルトン・フェルダーと録音に参加したメンバーもかなり豪華です。
インドの民族楽器、タブラを使っているところは60年代の名残なのでしょうか?ドラムとのアクセントの違いが全体的に面白いです。

最初の一音から最後の一音まで全てをオススメできる名盤、試聴してみて気になったらチェックしてみてください。

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by deaconred | 2008-06-27 23:50 | Rock(70年代) | Trackback(1) | Comments(2)

AMBIENT3:DAY OF RADIANCE

ずっと探していたアンビエントシリーズの3に出会うことが出来ました。
さすが密林。
たまたま深夜にアクセスしたら、オススメ商品の一覧に現れて、あまりの嬉しさに叫んでしまいました。

これでブライアン・イーノのアンビエント関係はだいだい揃った感じだと思います。
6月9日のネタ、ハロルド・バッドに続いて今回もアンビエントで行きます。
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AMBIENT3:DAY OF RADIANCE
LARAAJI
produced by Brian Eno

1.DANCE #1
2.DANCE #2
3.DANCE #3
4.MEDITATION 1
5.MEDITATION 2

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→ブライアン・イーノのアンビエント・シリーズ「3」です。

タイトルの「DAY OF RADIANCE」を翻訳サイトで翻訳してみると「輝きの日」と訳されました。
そんなタイトルを持ったアンビエントの作品は「光」「輝き」というのがテーマなのかもしれません。

先日のブログで書いたようにブライアン・イーノの映像作品を美術館で観て以来、どうも「恣意的」ということの意味について考えるようになっています。
そもそもアンビエント・ミュージックとは「無視できる、空間を構成する、音楽であるため、明確にメロディを感じてはいけないような気がします。

「具体的」、「抽象的」、とは難しい問題で、「抽象的」な作品がいつも「抽象的」とは限りませんし、「抽象画」がより具体的に見える場合があります。

恣意的にメロディを作る、という事がどういうことなのか?

ということがこの作品を聴いた感想です。

今回のアンビエントには正直、驚きました。
音の素材として「シタール」を用いています。

かなり前のことですが、一番プログレを聴いていた時代にプログレと民族音楽の関係から民俗音楽のCDを買っていたことがありました。
一番、聴いていたのがインドの民俗音楽でシタールとタブラの音色に魅せられていたこともありました。

まさか「アンビエント」を聴いていてシタールに再びぶつかるとは・・・
非常に難しいのは、この作品をアンビエントではなく、純粋に「民族音楽」としてのシタールと嘘をつかれても普通に「民族音楽」として聴けてしまうと言うことです。


果たして「アンビエント」と「民族音楽」との違いとは?
ここが咲きに書いた「恣意的にメロディを作ることの難しさ」とリンクしているように感じます。

その答えとしてはシタールで演奏する民族音楽とアンビエントという音楽の素材にシタールを使った、ということになるのではないでしょうか。

そう考えると、実験音楽としてのアンビエントにシタールを用いたブライアン・イーノは天才としか言いようがありません。

この音楽には光と空間があります。
その空間を音を用いていかに埋めていくか、音を光に変えていかに空間に光を入れるか、アンビエント恐るべきです。

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by deaconred | 2008-06-24 22:49 | Electoronica | Trackback | Comments(2)

CIRCUS MONEY

6月は好きじゃありません。

仕事は忙しい時期ですし、梅雨で心は晴れませんし、なにより唯一休日がない月なのですよね。
(8月も休日ないですが、盆休みとかありますからね)

そんな憂鬱な6月、あれは2003年の6月、愛して止まないSTEELY DANの最新作が発売となりました。
先行して公式サイトに映像が配信され、だんだんと全体像が見えてくる新作に心踊り、憂鬱な6月を乗り切ったことを覚えています。

そして今年、ファンの間では噂になっていたSTEELY DANの一人、ウォルター・ベッカーの新作が登場!
音楽の神様は二度も憂鬱な6月から私を救ってくれました。
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CIRCUS MONEY/WALTER BECKER
(2008年作品)

1.DOOR NUMBER TWO
2.DOWNTOWN CANON
3.BOB IS NOT YOUR UNCLE ANYMORE
4.UPSIDE LOOKING DOWN
5.PAGING AUDREY
6.CIRCUS MONEY
7.SELFISH GENE
8.DO YOU REMEMBER THE NAME
9.SOMEBODY'S SATURDAY NIGHT
10.DARKLING DOWN
11.GOD'S EYE VIEW
12.THREE PICTURE DEAL

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→STEELY DANについては今まで何度もこのブログで取り上げている私が最も愛しているバンドです。
そんなSTEELY DANはドナルド・フェイゲンとウォルター・ベッカーの二人を中心に活動しています。
二人はSTEELY DANとして1972年~1980年まで活動し、活動を停止。
1993年に復活、現在に至ります。

その活動停止の間にドナルド・フェイゲンは1982年に歴史的名盤「THE NIGHTFLY」、1993年には「KAMAKIRIAD」、再結成後の2006年に「MORPH THE CAT」を発表しています。
一方のベッカーは80年代の活動はプロデュース業のみで本人はハワイへ隠居。
1993年のフェイゲンとの共同作業の影響なのか1994年に初のソロ・アルバム「11 TRACKS OF WHACK」を発表、そして2008年に二枚目のソロである本作品を発表しています。

STEELY DANでのフェイゲンとベッカーの役割については、個人的に作曲的な担当+毒:フェイゲン、歌詞・物語+皮肉担当:ベッカーと感じております。
STEELY DAN活動停止後の1982年に発売された「THE NIGHTFLY」は、フェイゲンの完璧主義が一層際立ち、完璧な音つくりに「もはやベッカー不要?」とまで言われていました、フェイゲン自身はベカー不在で物語としての曲をまとめるのに苦労したそうです。

ベッカーの音楽的役割やフェイゲンのソロとベッカーのソロを比べてみても正直、フェイゲンに興味が行ってしまうというのが大多数のファンの意見ではないでしょうか?
実際、1994年に発売されたベッカーの初ソロ作品を聞き込んでいる人は少ないかもしれません。
(私もそれほど聞き込んでいません^^;)
しかしながら2000年の本格的な活動開始後のベッカーのギタープレイは「ヘタウマ」な領域を超えて神がかり的な「ヘタウマ」な領域に達していると思います。
そこには熟年の技と音楽への愛情が感じられ、ますます「味のある」プレイになっていると思います。
さらに見逃せないのはベース・プレイヤーとしてのベッカーです。
70年代のSTEELY DANはチャック・レイニーという凄腕スタジオ・ミュージシャンにその殆どを任せていましたが、2000年以降の作品ではベッカーがベースを担当。
個人的に一人のベーシストとして私はベッカーのベースプレイをかなり高く評価しています。

このあたりを頭に入れて、ベッカーの新作を聴いてみると、かなり良い作品だ!と感じています。
もしかするとフェイゲンの新作よりも斬新な感じで聴けるかも知れません。

一番驚いたのは鍵盤楽器の使い方です。
全作品ではギターを中心とした音つくり、リズムつくりだったのに対し、今回はかなりフェイゲン的な感じの鍵盤の使い方をしているな、と感じました。
前作ではベッカー・ファミリーと言えるギタリストが多く録音に参加していたのに対し、今回はSTEELY DANのツアーのメンバーが録音に参加しているということも大きく影響しているのかもしれません。
これの影響か、ギターのリズムの取り方が2ビートっぽくなり、全体的に「レゲエ調」に聴こえるようです。
実際、ネット上でも作品の印象として「レゲエ」っぽいという意見は多く見受けられました。
私個人的にはレゲエっぽくもあり、全体的にミステリアスな印象です。
ただミステリアスとは言え、前作に比べてかなり聴きやすくなっていると思います。
上質のAOR的な音つくりにミステリアスな音のカーテンをひいているといった感じでしょうか。

また、4.UPSIDE LOOKING DOWNのコーラスでは裏声を使って高いメロディを歌うなど新しいことに挑戦していました。

ベッカーの作品は絶対に歌詞が重要だと思うのですが、未だに国内盤の発売予定はないようです。
残念ながら全く英語が理解出来ないので当面は音とヘタウマなベッカーの歌声だけで楽しんで行きたいと思いました。

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by deaconred | 2008-06-16 21:46 | Rock(00年代) | Trackback(1) | Comments(4)

THE PAVILION OF DREAMS

国立国際美術館にて「液晶絵画」という展示を見てきました。

「液晶」という新技術によって「空間芸術」と「時間芸術」の融合が可能になり、「絵画」の新しい可能性を模索した展示です。

出展者にはアンビエントでお馴染みのブライアン・イーノの作品があり、とても楽しみにしていました。


ここ最近、急にHIP HOPを聴きだしたりと、なんとなく「連続性」、「反復性」というキーワードに惹かれている気がします。

最近、アンビエント作品を2点アマゾンで購入したところで、この展示とアンビエントが交錯した感じになりました。
(ちなみにアマゾンのマーケットで購入したCDは米国のマイアミから船便にて日本に向かっている最中のようです(笑))

今晩はブライアン・イーノとともにアンビエント周辺で活躍したハロルド・バッドの音楽を聴いてみます。
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THE PAVILION OF DREAMS/HAROLD BUDD
(1978年作品)

1.BISMILLAHI 'RRAHMAN 'RRAHIM"
2.TWO SONGS
(a) Let Us Go into the House of the Lord
(b)Butterfly Sunday"
3.MADRIGALS OF THE ROSE ANGEL
(a)Rosetti Stone
(b)The Crystal Garden and a Coda"
4.JUNO

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→ハロルド・バッドはアメリカのピアニストで作曲家です。
大学で音楽を作曲を専攻した後に前衛的な音楽を始め、1970年代以降にはアンビエントの仕事で知られるブライアン・イーノとともに作品を作っています。

この作品はブライアン・イーノのプロデュースにより1978年に録音された「アンビエント」ミュージックです。

アンビエントと言えば「環境音楽」などと表現されるように、空間を構成する音楽と言えると思います。
私個人的にはブライアン・イーノの「アンビエント1」を聴いて衝撃を受けて以来、1990年代以前のアンビエントに興味を持ってハロルド・バッドにたどり着きました。
実際、彼の名前を知ったのはイーノの「アンビエント2」でのピアノということになります。

さて、私が欲しているアンビエントミュージックとは先に書いたとおり、空間を構成する音楽、イーノ風に言えば「無視することのできる音楽」です。
私の部屋の一部を机やイスが構成するように、「私の部屋を構成する音楽」としてのアンビエントです。
国立国際美術館の展示ではイーノの映像作品が「絵画」として展示されていましたが、あの映像も「無視」できる絵画だと思います。
そこに意味を求めていくと、無駄に泥沼にはまっていくような感じがするぐらい「意図的に」無意味にしているような気がして逆に気になって仕方のない「絵画」でした。

そういう感覚からしてこのハロルド・バッドの音楽は明確に意図を感じる部分が多いアンビエントでした。
アンビエント=ミニマム・ミュージックではないと思いますが、明らかに演奏されている楽器が多く、「旋律」として「メロディ」として音が耳に入ってきます。
そこがイーノのアンビエントとは少し違うところのような気がしました。

ただ、アンビエント特有の「浮遊感」であったり「無垢な感覚」は傾向として非常に強く、意識と無意識のバランスがなんともいえない作品です。

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by deaconred | 2008-06-09 13:07 | Electoronica | Trackback | Comments(4)

THE OTHER SIDE OF BENNY GOLSON

世の中、値上げ値上げで大変ですね。

職場はどちらかと言えば住宅街にあり、昼ご飯は困ります。
たまに行く中華料理屋に行くと定食が値上がりしていました(涙)

ガソリンもついに170円台ですか・・・・
恐ろしい時代です。

そんな値上げの時代にジャズのCDは価格破壊をおこしています。
CDが売れない時代、どんどん安価で再発してほしいですね。

以前からユニバーサルミュージックから発売されていた1,100円シリーズがさらにタイトルを増やしていました。
期間限定シリーズ[BEST VALUE 1500]の第一期300タイトル完結!ということで前から買いたかった作品を購入です。

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THE OTHER SIDE OF BENNY GOLSON
(1958年録音)

BENNY GOLSON:ts
CURTIS FULLER:tb
BARRY HARRIS:pf
JYMIE MERRITT:b
PHILLY JOE JONES:ds

1.STRUT TIME
2.JUBILATION
3.SYMPTOMS
4.ARE YOU REAL?
5.CRY A BLUE TEAR
6.THIS NIGHT

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→サックスプレイヤーというよりも作曲者、編曲者として有名なベニー・ゴルソンの佳作です。

ベニー・ゴルソンと言えばモダン・ジャズ史に数々の名盤、名演を残してきたアート・ブレイキーのバンド、ジャズ・メッセンジャーズでの演奏が有名ですね。
日本でも知名度の高い「モーニン」の時代にメッセンジャーズに在籍しています。
また、美しいメロディーが印象的な名曲「クリフォードの思い出」の作曲者としても有名ですね。
自ら作曲した曲や、編曲者としては「ゴルソン・ハーモニー」と称させる独特な管楽器の使い方で有名です。

この作品はモダン・ジャズ史に燦然と輝く名盤、「モーニン」の録音から1ヵ月後に録音されています。
最も興味をひかれるのは「モーニン」でも演奏されている4.ARE YOU REAL?です。

「モーニン」ではリー・モーガンのトランペットとベニー・ゴルソンのテナー・サックスという標準的な2管での演奏でした。
本作品では同じ2管でもベニー・ゴルソンのテナー・サックスにカーティス・フラーのトロンボーンという構成です。
同じ曲で管楽器での編成の違いがいかにテーマに影響を及ぼすか?
ここが一番の聴き所ではないでしょうか?

ベニー・ゴルソンのテナー・サックスとカーティス・フラーのトロンボーンという2管はサヴォイ・レコードに吹き込まれた名盤「BLUESETTE」(これはカーティス・フラー名義の作品ですが)が有名です。
この作品でも「BLUESETTE」でもこの二人の素晴らしい演奏を聴くことが出来ます。

さて、4.ARE YOU REAL?は「モーニン」ではトランペット+テナー・サックス、高音+中低音、本作品ではテナー・サックス+トロンボーン、中低音+ド低音で演奏されています。

「モーニン」ではトランペット主旋律、テナーでハモリですが、ここではテナーが主旋律、トロンボーンがハモリです。
ものすごい中低音の嵐で低音マニアにはたまりません。
それでも管楽器の違いでハモリのメロディが違い、ユニゾン、呼応、ハモリと全く違うアレンジなので改めてゴルソンの才能に驚かされます。

他のメンバーを比べてみるとベースのジミー・メリットが同じで、ドラムはアート・ブレイキーとフィリー・ジョー・ジョーンズの違い、ピアノはボビー・ティモンズとバリー・ハリスの違いです。
「モーニン」での演奏のほうが若干、ファンキーで疾走感があります。
ここでは少し大人しめでの演奏です。
ピアノのバリー・ハリスは淡々と性格にバッキングしているあたり、ボビー・ティモンズとアプローチが違って面白いです。

ジャケットはジャズらしい素晴らしいデザインだと思います。
見事にベニー・ゴルソンの違った一面を表現していると思います。
やはりジャケットの良いものは中身も良いものです。
低音ファンにはオススメな1枚。

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by deaconred | 2008-06-02 22:21 | Jazz | Trackback | Comments(2)

CD紹介から楽曲紹介に変更してしまっているブログ。


by deaconred
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