<   2008年 07月 ( 7 )   > この月の画像一覧

THE AMAZING BUD POWELL

いつも巡回しているサイトに「今日は何の日?」というページがあります。

今日、7月31日はモダン・ジャズピアノの巨匠、バド・パウエルの命日だそうです。

1966年7月31日、「クレオパトラの夢」などが有名なジャズ・ピアニスト、バド・パウエルが肺結核と栄養失調のため死去。41歳であった。6歳の頃からピアノを習いはじめ、'47年にトリオを結成し、今では当たり前になっているピアノ・ベース・ドラムというモダン・ジャズとしてのピアノ・トリオのスタイルを確立。その超絶的な技巧と天才的なひらめきは、数々の名演を残した。が、彼が絶頂期にあったのは健康であった'51年くらいまで。若い頃から重度の精神病を患っており、再びそれが再発してからは病と貧困にあえぐ不遇の生活を送っていたという。

とういうわけで今日は彼のピアノを聴きてみます。
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THE AMAZING BUD POWELL, VOL 1
(1949年~1953年録音)

BUD POWELL:p
SONNY ROLLINS:ts
FATS NAVARRO:tp
CURLY RUSSELL, TOMMY POTTER, GEORGE DUVIVIER:b
MAX ROIACH, ROY HAYNES, ART TAYLOR:ds

1.UN POCO LOCO(TAKE1)
2.UN POCO LOCO(TAKE2)
3.UN POCO LOCO
4.DANCE OF THE INFIDELS
5.52ND ST THEME
6.IT COULD HAPPEN TO YOU
7.A NIGHT IN TUNISIA
8.A NIGHT IN TUNISIA
9.WAIL
10.ORNITHOLOGY
11.BOUNCING WITH BUD
12.PARISIAN THOROUGHFARE

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→モダン・ジャズが産声を上げた時代に録音された脅威のピアノ・トリオ作品、バド・パウエルの歴史的名盤です。

上記の説明にあったとおり、バド・パウエルの音楽的ピークは1940年代後半から1951年です。1950年代には麻薬の問題と入院先での精神的な病に陥り、その後のプレイは若干精彩を欠きます。

しかしこの作品が録音された時代の彼のピアノは、聴く者を圧倒する天才的なフレーズに狂気にも近い熱気、そして創成期でありながらジャズを破壊するエネルギーに満ちています。

モダン・ジャズはバップ、ハード・バップとその音楽性を進化させてきましたが、聴けば聴くほどバド・パウエルの音楽にはこの二つの長所が混沌と共存している点に驚かされます。
バップ的なアドリブ・フレーズが飛び出したと思えば、ハード・バップのファンキーさ、複雑な和音進行と変幻自在。

初期の代表曲であるUN POCO LOCOは冒頭に3TAKE録音されており、アドリブのアプローチの違いに驚かされます。
ジャズはテーマか?アドリブか?という議論を時々聞くことがありますが、UN POCO LOCOを聴けば「ジャズはテーマもアドリブも」という結論に至るでしょう。
しかし、初めて聴く人は「ウン・ポロ・ローコ」というふざけた曲名に拍子抜けするでしょうが、気が付けば彼の独特のピアノの世界に迷い込み虜になるはずです。
ラテンのリズムを基本をしながらも決してラテン的フレーズでなく、音楽の神が降臨したような怒涛のフレーズは、まるで秘められていたエネルギーが爆発するようです。
その一瞬の時間、鍵盤を指で弾く、その一瞬の時間に凝縮されたエネルギーに魅せられ、バド・パウエルというピアニストは愛されてきたのだと思います。

自己に対して常に自己革新を強制し、常に音楽の高みを目指したジョン・コルトレーンの音楽に近い世界を感じますね。畏怖してしまいます。
彼のピアノは後世のピアニストへ絶大なる影響を与えているというのは良く分かります。

ジャズを聴き始めた時、なんで即興でこんな演奏が出来るのか不思議でした。
その頃に、黒人は口でフレーズで言えたら弾けるらしいよ、という話を聞いたことがあり、そんなことできるのか??と疑問に思っていのですが、本当でした。
バド・パウエルの音楽はアドリブに入ると、アドリブ・フレーズを口づさんでいるのです。
ピアノの後ろでアーアーと何か聞こえたらアドリブを歌っているのですね。
凄い・・・というか民族性の問題なのでしょうか?^^;

そしてジャケットが最高にスバラシイ。
この空気感、切なく美しい感じがバド・パウエルの音楽を的確に表現しています。
これほど切なく美しいジャケットが他にあるでしょうか?
フォントの色、大きさ、配置、完璧すぎます。
さすがブルー・ノート。芸術品の領域ですね。

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by deaconred | 2008-07-31 23:25 | Jazz

VERY

最近、あまりハッピーな出来事がなかったのですが、久々に超ハッピーな出来事がありました!

やっぱり人生って素晴らしい(ベタ)

某有名人の言葉ですけど、人生なんてつまらないものなのですよね。だからこそ自らが面白くしなければならない、そこに人生の醍醐味があるわけで・・・

凄く納得できます。

私は今までの人生で音楽に救われたことが多々あります。
最近では、前向きになれる!元気になれる!といったOLが好みそうな音楽が流行っている?ようですが、そういう意味の救いではありません。

今晩は「こんな汚れた世界だけど頑張って生きていれば良いこともあるんだよ」とデビュー以来歌い続けてきた英国屈指の皮肉家デュオの名盤を聴いてみたいと思います。

やっぱり人生って素晴らしい(しつこい)
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VERY/PET SHOP BOYS
(1993年作品)

1.CAN YOU FORGIVE HER?
2.I WOULDN'T NORMALLY DO THIS KIND OF THING
3.LIBERATION
4.DIFFERENT POINT OF VIEW
5.DREAMING OF THE QUEEN
6.YESTERDAY,WHEN I WAS MAD
7.THEATRE
8.ONE AND ONE MAKE FIVE
9.TO SPEAK IS A SIN
10.YOUNG OFFENDER
11.ONE IN A MILLION
12.GO WEST

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→私の青春の一枚、英国発ピコピコポップデュオ、ペット・ショップ・ボーイズの名盤です。

ペット・ショップ・ボーイズの音楽は、音楽的には平凡、歌詞はベタな英国流皮肉、そこに常に最先端を行くピコピコ的センス、が特徴です。

1985年に「WEST END GIRLS」で大ヒットを飛ばし、大衆の「一発屋だろ?」と思われていましたが、もうデビュー20周年を超えました。
これは上記に書いたとおり「最先端のピコピコ的センス」が彼らが20年以上活動して凝れた理由だと思います。

1990年に発売された「BEHAVIOUR」では音楽的に自分たちのやりたい音楽を掴んだようですが、歌詞やサウンドが非常に内向的でした。
しかし、この「VERY」では内向的志向の音楽から一転、どこまでも「ポップな」作品に仕上がっています。

この作品のポップさを最も表現しているのはジャケットでした。
初夏限定版はレゴブロックのような凹凸のあるオレンジ色のケースで、見ているだけで芸術的です。
実際、あの素晴らしいジャケットはニューヨーク近代美術館に飾られるほどです。
(私もこの初回限定持っていますが、スキャンできないので廉価版のジャケット掲載しています)
あれほど地味だった前作のジャケットから考えれば、すごいイメージチェンジです。
高校時代、目立たなかったクラスメイトが大学デビューしてしまった感じですね。

さらに衣装もかなり奇抜。
1.CAN YOU FORGIVE HER?のPVでは全身オレンジにトンガリ帽子・・・これこそまさにPSB的ポップワールド。
当時はネットもなく、発売されたVHSで映像見たときにぶっ飛び感は未だに忘れられません。
しかしこんなポップな感じですが、歌詞は「彼女を許せる?それとも復讐したいの?」と重いテーマです。

2.I WOULDN'T NORMALLY DO THIS KIND OF THINGはこの作品の中で最もポップだと思える曲です。
邦題は「いつもはこんな僕じゃない」とこれまた重いテーマ。
PVは60年代のスインギンな感じが印象的。なぜかビデオの途中では日本の格闘技ゲームみたいなことを始めるのが面白いですね。はじめてみたとき笑ってしまいました。

3.LIBERATIONは前作からの流れを汲んで少し内向的な曲。
エレクトロニカ的な浮遊感というのは時代を先取りしていたと思います。
PVは当時ではまだまだ高価だったCGをフル採用。数学的に広がる幾何学模様と曲のイメージがピッタリあっていて素晴らしいの一言です。

4.DIFFERENT POINT OF VIEWはコーラスのメロディラインが印象的。

僕が言いたかったのは「愛してる」の一言だったのに
でも君は今その一言でさえ信じられないなんて言う
君と僕は違う、まるで違う視点を持っているんだね

5.DREAMING OF THE QUEENは英国人でしか書けない曲でしょう。
夢で見た女王を通して愛の深さについて歌う。調べていませんが、当時の英国では問題作だったのではないでしょうか?
インスパイアされているダイアナ妃は残念ながらお亡くなりになりました・・・・

6.YESTERDAY,WHEN I WAS MADはこの作品で一番好きな曲ですね。
自分の中にある狂気との会話というか・・・陰陽の対比が面白い歌詞です。歌い方、サウンドでもその対比をしっかりしているところがスバラシイです。

8.ONE AND ONE MAKE FIVEは足し算の曲ですね。1+1=5?

12.GO WESTは最も知られているPSBの曲ではないでしょうか?
その曲がPSBのオリジナルでないというのは少し残念です^^;
この曲は1970年代まだ同性愛に寛容でなかったニューヨーク市を拠点としたゲイグループ、ヴィレッジ・ピープル が、ゲイのメッカであるサンフランシスコへの憧れを歌った曲のカヴァーですね。メンバーの二ール・テナントの嗜好の表れなのでしょうか?
またこの曲では社会主義リアリズム的な表現が用いられていることも興味深いです。
衣装もまたまた不思議な感じになっていますね。

この作品をきっかけにPSBは更なる進化をしてきたと思っています。
1999年に発売された「NIGHTLIFE」は2000年以降のエレクロニカに大きな影響を及ぼしました。
その布石となったこの作品は確実に90年代の名盤と言えるでしょう。
100年後の評価が楽しみです。

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by deaconred | 2008-07-29 23:32 | Electoronica

6TH

無意識に体が欲している音楽というものを認識するときがあります。
経験上、精神状態が良くないとき、現実の世界で壁にぶち当たったとき、上手く行かずに悶々としているとき、そんな状態のときに認識してきたように感じます。

最近、少し混沌とした音楽を欲しているような感じがしており、久しぶりに「カンタベリーの森」へ足を踏み入れてみました。

そうしたら戻って来れなくなりました(笑)
道しるべにしていたパンを鳥が食べてしまったようです(違)

なかなか戻れなくなっていますが、深く聴けば聴くほどその世界にのめりこんで行きます。
恐るべし・・・カンタベリーの森・・・
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6TH/SOFT MACHINE
(1973年作品)

1.FANFARE
2.ALL WHITE
3.BETWEEN
4.RIFF
5.37 1/2
6.GESOLREUT
7.E.P.V.
8.LEFTY
9.STUMBLE
10.5 FROM 13
11.RIFF II
12.THE SOFT WEED FACTOR
13.STANLEY STAMPS GIBBON ALBUM
14.CHLOE AND THE PIRATES
15.1983


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→「ロック」と「ジャズ」のプログレッシブな融合、カンタベリー・シーンを代表するバンド、ソフト・マシーンの6作目です。
ソフト・マシーンの作品はそのまま数字を使っているので分かりやすいですね。

ソフト・マシーンというバンドは実に興味深いバンドです。
イギリス南東部のケント州にカンタベリーという街があり、1960年代にその街を中心として集まった若者達から退廃的・ダダ的なサウンドにジャズなど色々な要素を持ち込み、独特なプログレッシブ・サウンドを生み出しました。
そのサウンドは人脈を通じて世界的規模へと発展していき、プログレというジャンルの中に「カンタベリー・ミュージック」というサウンドを確立してきました。

そのカンタベリー・シーンの中で代表的なバンドが、このソフト・マシーンなのです。
この「ソフト・マシーン」というバンド名は、ビートニク文学の巨匠、ウイリアム・バロウズの「裸のランチ」から命名されています。
ビートニク派ミュージックが好きな人にはお馴染みの小説ですね。
私の敬愛するSTEELY DANも「裸のランチ」からバンド名を取っています。

ソフト・マシーンといえば、その結成のきっかけとなったフランス人ヒッピーで後にゴングを結成するデヴィッド・アレン、ロック界の仙人で、以外にもブライアン・イーノの「アンビエント」でピアノを弾いているロバート・ワイアット、正式メンバーではありませんが後にポリスを結成するアンディー・サマーズなどロック界にその名を残すミュージシャンを排出しています。

この6THでは、もう初期のサイケディックなサウンドは影を潜め、バリバリのジャズ・ロックを展開しています。
発売当初はLP二枚組みで、ライブ録音とスタジオ録音という構成です。
CDでは1枚にまとめられています。

発売されたのが1973年ということで、まだまだジャズ/フュージョンの時代ではありませんが、この時代にバリバリとジャズ・ロックをやっているということはプログレにとって非常に重要なことだと思います。
「ロックの拡張」という意味でジャズ的な和音、コード進行、即興性というキーワードは非常に意味のある実験でした。
興味深いのは本当のジャズ・シーンにおいて1970年に新しい試みが出来ているのか?と考えてみれば、60年代のモード、フリーから新たな方向性を見出すことができていなかったと言えるでしょう。
そんな中、ロックにおいて「ロック+ジャズ」という融合がジャズよりも音楽的にテンションの高い「ジャズ」を演奏しているという点が最も重要なことだと思います。

ライブ盤ではほぼノンストップに演奏が続きます。
全体的に「混沌」としたサウンドなのですが、その混沌が刻々と変化を見せて一種の秩序へと向かう瞬間、一種の秩序になった瞬間が恍惚です。
リズムは4ビートではなく、ベースはラインを刻むのではなくリフを多様しています。
その規則正しいリフの上で無秩序(のよう)に音を出すサックスや鍵盤が独特の浮遊感を出しています。
丁度その頃の動画がアップされていたので載せておきます。8分ぐらいですが、是非ご覧ください。

スタジオ録音では実験的な曲が続きます。
中でも11.RIFF IIは今で言うミニマム・ミュージック的なアプローチで面白い曲だと思います。
こういったアプローチがプログレの中にもあるのだな・・・と関心です。

「ロック」と「ジャズ」のプログレッシブな融合を成しえたソフト・マシーンの音楽は当時のUKシーンに大きな影響を与えたました。
聴けば聴くほどその森から抜け出せそうにありません。

この混沌こそ、真の秩序と言えるでしょう。

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by deaconred | 2008-07-23 23:34 | Rock(70年代)

CANDY

【雑記】フォーエバーヤングで書いたように、先日ポストにTシャツが投函されていました。

それから数日後、今度はCDが投函されていました。
毎度お馴染みEMIのCD3枚買ったら1枚もらえるキャンペーンからCDが到着したのでした


実はこれも同様に応募していたことをすっかり忘れておりまして、手にしたときどのCDをリクエストしたのか全く覚えていませんでした^^;
すぐに開封してみると、あぁこれか!と思い出しました。

個人的にはいままで購入していなかったことが恥ずかしいぐらい入門に最適な1枚です。
今晩はこれを聴いてみたいと思います。
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CANDY/LEE MORGAN
(1957年録音)

LEE MORGAN:tp
SONNY CLARK:pf
DOUG WATKINS:b
ART TAYLOR:dr

1.CANDY
2.SINCE I FELL FOR YOU
3.C.T.A
4.ALL THE WAY
5.WHO DO YOU LOVE, I HOPE
6.PERSONALLITY
7.ALL AT ONCE YOU LOVE HER

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→ブルー・ノートの創設者であり名プロデューサーであるアルフレッド・ライオンが発掘した脅威の新人、リー・モーガンのご機嫌な1枚です。

リー・モーガンは神童と評されるとおり恐るべき新人でした。
若干18歳にしてブルー・ノートに初リーダー作を吹き込み、そこからブルー・ノートにどんどん作品を吹き込んでいきます。

スイング・ジャズからモダン・ジャズへの移行期にクリフォード・ブラウンという天才トランペッターが現れるのですが、自動車事故により短すぎる生涯を閉じます。
この事故の後にリー・モーガンが颯爽と登場し、クリフォード・ブラウンの後継者として脚光を浴びます。

この作品はリー・モーガンが20歳のときに録音されたブルー・ノート6作目です。
たった2年間で6枚も録音してしまうのですから凄い才能です。
そしてそこまで彼に入れ込んでいたアフルレッド・ライオンの慧眼もまた素晴らしいですね。

改めて調べてみると、意外にもリー・モーガンのワン・ホーン・カルテッドは生涯この作品だけでした。
そういう意味で神童リー・モーガンのトランペットの全てを堪能できる1枚だと思います。

実はジャズを聴き始めたころに同時に楽器を始めましたが、ここに収録されている1.CANDYをよく演奏したものです。
当時はどうベースを弾いたらいいかも分からず、この曲のベースラインを耳コピしていたものです。懐かしい^^;
それくらい入門に適している作品だと思うのですが、それはこの作品が音楽として抜けているからだと思います。
表現したい!という欲求がストレートに全部出ています。そこにジャズの「愉しさ」(この場合、楽しさではい)があるのではないでしょうか。

バックにはソニー・クラークのトリオを迎えています。
このソニー・クラークというピアニストもアルフレッド・ライオンが愛したピアニストですね。
この二人の組み合わせをモニター・ルームで子供のように喜んで見ているアルフレッド・ライオンが目に浮かびます。

ジャケットワークもまさにブルー・ノート!といった感じすね。モノトーンの写真にオレンジの文字、素敵です。
今まで購入しなかったのでしょうか?^^;ちょっと後悔しました。

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by deaconred | 2008-07-15 22:19 | Jazz

DALE E O SAMBALANCO TRIO

本格的な夏が近づいてきました。
もう通勤のスーツがキツイ感じです^^;

夏が近づくとCDショップのBossaNovaコーナーが賑わいます。
そういう意味でBossaNovaは冬に聞くのが一番です。

夏を目前にBossaNovaを購入しようと先月の仕入れのときに名盤入手。
これはネットでチェック済だったので即買いでした。

BossaNovaについては色々と語られていますが、私個人的にはBossaNovaとJazzBosaは違う音楽だと思っています。
今日はそんなJazzBosaの名盤を取り上げてみます。
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DALE E O SAMBALANCO TRIO
(1967年録音)

1.THE LADY IS A TRUMP
2.AMBA DE MUDAR-CONSOLACAO
3.REZA
4.NIGHT AND DAY
5.O MORRO NAO TEM VEZ
6.MENINO DAS LARANJAS-OPINIAO
7.QUEM E HOMEM NAO CHORA-BERIMBAU
8.NA BAIXA DO SAPATEIRO
9.O PATO
10.THAT OLD BLACK MAGIC

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→この作品はアメリカ人の振付師・歌手であるレニー・デイルがサンバランソ・トリオの好サポートを得て録音した名盤です。

1960年代のボサ・ノヴァにおいて米国音楽は切っても切れない関係があります。
ブラジルの軍事政権による米国への脱出や、米国からのジャズの影響、米国、ブラジル間での音楽留学等、お互いに影響を与えています。

米国におけるボサ・ノヴァの影響は歴史的名盤「ゲッツ/ジルベルト」やA&Mでのジョビンの作品などで聞くことが出来ます。
逆にブラジルでの米国の影響と言えばジャズとサンバを融合させたハード・バップ的なジャズ・ボサの確立があげられると思います。

さらに密かにブラジル音楽に大きな影響を与えていたのがショウ・ビジネスの最先端からやってきたレニー・デイルです。
当時のブラジル音楽界には「リハーサル」という概念がなく、人前で演奏するための準備というものが全くなされていませんでした。
レニー・デイルは本場アメリカのショウ・ビジネスのノウハウを惜しみなくブラジルのミュージシャンたちに伝えたそうです。
また囁くように歌うBossaNovaの中で、はっきり歌う、ということは歌唱法に決定的な影響をあたえ、エリス・レジーナの登場を早めたとまで言われています。

ところで、こんなブログを書いていてふと気になったのですが、「ショウ」と「ライブ」と「コンサート」の定義は何が違うのでしょうか?
聴衆との関係性なのでしょうか?少し気になってきましたが、答えはそう簡単に見つかりそうもありません。
詳しい方、教えてください^^;

さて、中身ですが、個人的にはかなりの傑作です。
まずジャズ・ボサを紹介するさいに良く使われる単語ですが、全体的に「スピーディー」です。
音楽的テンションが高く、疾走感を強く感じます。
バックで演奏しているサンバランソ・トリオはピアノのセガル・カマルゴ・マリアーノを中心に1962年に結成されました。
セガル・カマルゴ・マリアーノはエリス・レジーナの夫、そして歴史的名盤「トム&エリス」のアレンジャーとしてBossaNovaファンにはお馴染みですね。
彼らはトリオでもかなり名演を残すトリオですが、誰かのバックでも非常に名演を残す名手たちです。
この作品ではブレイクやリズムの変化など細かいアレンジがなされていますが、見事に好演しています。

この作品で私が一番素晴らしいと感じるのは「リズム」の出し方です。
実は音楽をやっていて一番難しいと感じるのが「リズム」を出すという行為です。
これはピッチを保つ、音量を調節する、素晴らしいフレーズを弾く、ということよりも難易度が高いと感じでいます。
レニー・デイルもサンバランソ・トリオもそれぞれの声、楽器から見事にリズムが出ています。
9.O PATOはレニー・デイルのスキャットで始まりますが、このスキャットは見事にリズムが出ており、一人でありながらグルーヴしています。
このリズムの出ているフレーズがグルーヴして疾走感となっているのでしょう。
これは参考にしなければいけません。

ジャケットはエレンコ・レコードの共通トーンで描かれていますが、他のジャケットより若干抽象的ですね。

素晴らしい歌に素晴らしい演奏、心躍るリズムに心地よいスイング感、意表をつくアレンジにモダンな和音、それでいて1,500円と低価格。
これは超オススメ盤です。BossaNova好きにもジャズ好きにもオススメします。

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by deaconred | 2008-07-14 23:20 | BossaNova

【雑記】フォーエバーヤング

皆様は懸賞に興味はありますか?

私はあまり懸賞に関しては強運でもないので、あまり応募したとこありません。

しかし、音楽関係は結構、応募しています。
ほとんどが抽選ではなく、3枚買ったら1枚もらえるとかそんな類のものですが・・・

洋楽ファンにはお馴染みの「フォーエバー・ヤング」というシリーズが発売されています。
このシリーズでは古き良き作品が多く発売されているので、よく購入します。

少し前のキャンペーンで、3枚買ったら500円キャッシュバックというのがあり応募しました。
応募者の中から抽選でオリジナルTシャツが当たる!との事ですが、全くそんなこと忘れていました。
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今日、郵便受けに大きい郵便物が届いており、差出人を確認すると
「フォーエバーヤング」からでした^^;

どうやらオリジナルTシャツが当選したようです。


私が選択したのは5.リプリーズでした。


まぁ完全に忘れていたので、当選して嬉しかったです。^^;

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by deaconred | 2008-07-06 23:55 | 雑記

EXPLORATIONS

久しぶりに課題曲のお話。

課題曲はビル・エヴァンスの演奏で知られる「イスラエル」という曲。

マイナー調(Key=Dm)の曲調で、とても耽美な曲です。

この雰囲気だけで難しい曲をどう料理するのか??

やはり参考にするのはビル・エヴァンス・トリオの演奏でしょう。
今晩もピアノ・トリオです。
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EXPLORATIONS/BILL EVANS
(1961年録音)

BILL EVANS:pf
SCOTT LA FARO:b
PAUL MOTIAN:ds

1.ISRAEL
2.HAUNTED HEART
3.BEAUTIFUL LOVE(take 2)
4.BEAUTIFUL LOVE(take 1)
5.ELSA
6.NARDIS
7.HOW DEEP IS THE OCEAN
8.I WISH I KNEW
9.SWEET AND LOVELY
10.THE BOY NEXT DOOR

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→ビル・エヴァンスと言えば、ピアノ・トリオ。ピアノ・トリオといえばビル・エヴァンス。
日本で最も愛されているジャズ・ピアニストがビル・エヴァンスではないでしょうか。

ビル・エバンスは多くの作品を残していますが、中でもピアノ・トリオ形態の録音が圧倒的に人気があります。
また、彼のトリオの中で、スコット・ラファロ、ポール・モチアンを迎えたトリオは最も人気のあるトリオです。

「EXPLORATION」の意味を調べてみると”探査”、” 踏査”、” 探検”という意味でした。
これはこの作品を表現するのにぴったりなタイトルだと思います。

そもそもビル・エヴァンスのピアノはクラシカルであったり、リリカルであったりと「内面的」なスタイルです。
ジャズに肉体や精神といった概念があるのかは分かりませんが、どんどん内に潜っていく、内なる世界を探求する、内なる世界と対話する、そんなピアノを聞かせてくれます。

演奏されている曲はどれもスタンダードばかりなのですが、この思慮深いピアノが、それまでにないスタンダードの魅力を表現しています。

さて、今日の課題曲は1.ISRAELです。
この曲は奇才ギル・エヴァンスとマイルス・デイビスが組んだ歴史的名盤「クールの誕生」で有名になった曲です。
もとはマイナー・ブルースの曲で12小節しかありません。
この1.ISRAELをトニー・スコットのバンドで始めて演奏したビル・エヴァンスはすぐさま自己のトリオで録音します。

この曲を演奏する上で、非常に困るのは最初の4小節です。
ブルースを基本としているので、最初の4小節はⅠm7を基本としているのですが、この曲では
/Dm/Dmaug/Dm6/D7/
とアレンジされ、根音がDでありながら、コードの外の音がA、A♯、B、Cと半音階で上がっていきます。
こういうクリシェ的な進行は得意ではありません。
特にこの曲のようにメロディと曲のイメージが出来上がってる曲では冒険するわけにも行かず、安易にDを弾き続けるか、半音上がるように弾くのか、迷ってしまい中途半端になってしまうのです。
基本がブルースであるはずなのにコード感が掴むのが難しく、ベース・ラインもアドリブも苦手な曲なのです。
しかし、曲はすごく綺麗な曲ですね。

今回、上記リンク先に映像を見つけたのでCD以外の演奏を聴くことが出来たので、CDと動画を聞き比べて勉強したいと思います。
ジャズに馴染みのない人も是非、聞いてみてください。
1.ISRAELは5分20秒ぐらいの演奏です。

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by deaconred | 2008-07-03 22:30 | Jazz