BLUE

時々、偏頭痛に襲われます。
明らかに原因は肩や首がこって血液の流れが悪くなるからだと思われます。
そんなときは素敵な歌声を聴きながら足裏マッサージなどしてリラックスするのが一番です。

と言うことで今晩は彼女の歌声に耳を傾けてみます。
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BLUE/JONI MITCHELL
(1971年作品)

1.ALL I WANT
2.MY OLD MAN
3.LITTLE GREEN
4.CAREY
5.BLUE
6.CALIFORNIA
7.THIS FLIGHT TONIGHT
8.RIVER
9.A CASE OF YOU
10.THE LAST TIME I SAW RICHARD

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→JONI MITCHELLの4枚目のアルバムにして「弾き語る」JONI MITCHELLの最高傑作です。
この作品以後、彼女の作品はよりバンド形態の音つくりになっていきます。
参加しているミュージシャンはSTEPHEN STILLS、JAMES TAYLOR、SNEEKY PETE、RUSS KUNKELの四人だけで声、楽器、がストレートに録音されており、空間を感じます。

JONI MITCHELLと言えば「恋多き」アーティストというイメージがあります。
常に誰かに恋をして常に誰かを愛し、愛されその感情をストレートに音楽にぶつけていきます。
この作品の頃はJAMES TAYLORと恋愛関係にあり、この作品にJAMES TAYLORが参加しているのと同様に彼の代表作でもある「MUD SLIDE SLIM AND THE BLUE HORIZON」にJONI MITCHELLが参加しています。
全体的にフォーク・ロック的な要素が感じられるのですが、この辺りもJAMES TAYLORの影響でしょう。
JAMES TAYLORは1.ALL I WANT、5.CALIFORNIA、8.A CASE OF YOUの3曲でギターを弾いていますが、愛聴すべきは1.ALL I WANTでしょう。
この曲ではJONI MITCHELLもギターを弾いており、二人のギターのバランス、リズム、ハーモニーが素晴らしいですね。
JONI MITCHELLの歌も絶好調でハミングから一気に高音域に駆け上がるコーラスが好きです。

この作品が発売されてからもう何十年も経ちますが、最初の一音から最後の一音まで生命力に溢れ生々しい彼女の感情が詰まっていることに驚きます。
また、ギターもピアノを交互に弾き語るという構成になっており、彼女の歌う声に完全に同調しているギターの音もピアノの音もキラキラと生きています。
これほど「感情的な」音が楽器から出ていることに感動ですね。

歌詞は前述のように恋愛に関する彼女のストレートな歌詞が多いですが、カリフォルニアへの憧れ(というか望郷?)を歌った5.CALIFORNIAでは最後の歌詞に「新聞で読む故郷のニュースは事故の戦争の話題ばかり」とベトナム戦争について触れており、少し意外に感じると同時にそんな時代の歌なんだ・・と再確認させられます。
個人的に気に入っている歌詞は5.BLUEの「ブルー、歌は刺青のよう」という歌詞でこの曲とこの作品のすべてを語っていると思います。
一人の女性のストレートな感情と音楽・・・それこそ「BLUE」というタイトルにふさわしい10曲ですね。

BLUE、SONGS ARE LIKE A TATTOOS

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# by deaconred | 2006-02-21 23:00 | Rock(70年代) | Trackback | Comments(4)

SYREETA

新しい時代には新しい音楽が生まれる。
新しい音楽には力が宿る。

そう考えると50年代、60年代、70年代と常に新しい音楽が生まれてきました。
もともと「黒い音楽」が苦手で、つい最近までBluesやSoulを聴かなかったのですが70年代におけるSoulの発展に「音楽的力」を感じてから聴けるようになってきました。
まだまだ体系的に聴けていないSoulですが、最近彼女の声の虜です。
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SYREETA/SYREETA
(1972年作品)

1.I LOVE EVERY LITTLE THING ABOUT YOU
2.BLACK MAYBE
3.KEEP HIM LIKE HE IS
4.HAPPINESS
5.SHE'S LEAVING HOME
6.WHAT LOVE HAS JOINED TOGETHOR
7.HOW MANY DAYS
8.BABY DON'T YOU LET ME LOSE THIS
9.TO KNOW YOU IS TO LOVE YOU

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→SYREETAはSTEVIE WONDERなしには語れないミュージシャンです。
モータウンの秘書であったSYREETAは1971年にSTEVIE WONDERと結婚し、約2年間夫婦として生活してます。離婚後もSYREETAとSTEVIE WONDERは音楽活動上のパートナーとして活動していました。
この時期のSTEVIE WONDERはモータウンからセルフマネージメント権 、クリエーティヴ・フリーダム(創作の自由)の獲得し、1972年に名盤の誉れ高い「MUSIC OF MY MIND」を発売しています。
この「MUSIC OF MY MIND」とこの「SYREETA」は姉妹作品にあたり、二人の蜜月関係がよく分かります。

そんな背景で創られた本作はSTEVIE WONDER色が強く、全ての曲でSTEVIE WONDERが演奏し、9.TO KNOW YOU IS TO LOVE YOUではボーカルも取っています。
参加ミュージシャンも「MUSIC OF MY MIND」とほぼ同じで職人的ギタリストとして敬愛しているBUZZ FEITEN参加が嬉しいです。
SYREETAの声はよくソウル・ファンから線が細くソウルの歌い方ではない!と酷評されていますが、私は癖のない高く透き通った彼女の声が好きです。

1.I LOVE EVERY LITTLE THING ABOUT YOUは「MUSIC OF MY MIND」に収録されているSTEVIE WONDERの名曲。オリジナルとは違うリズムにアレンジしてあります。当時のSTEVIE WONDERはシンセサイザーを大胆に使った音つくりをしていますがこの曲のイントロで使用しているシンセサイザーの音使いには新しい試みを感じます。
全曲非常にクオリティが高い作品でさすが特に素晴らしいのは6.WHAT LOVE HAS JOINED TOGETHORです。
この曲では高音域のストリングスに中・低音のストリングス、さらに彼女の高音に低音のコーラスと幅広い音域での音使いに注目です。もともと弦楽器の響きが好きなのかイントロでのピアノと弦のストリングスにノックアウトです。
さらにこのサウンドをまとめる土台として低音域をシンセサイザーがカバーしているところにも注目です。
こういった新しい試みはセルフマネージメント権あってのことだったのでしょう。俗に言われるSTEVIE WONDERの黄金時代と時をともにしたこの作品はこれからも多くの人に聴かれると思います。

この作品の後、数枚の作品をリリースしたSYREETAですが、近年乳がんが原因でお亡くなりになりました。ご冥福をお祈りいたします。

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# by deaconred | 2006-02-20 16:00 | Soul | Trackback | Comments(2)

COLTRANE

自分自身の人格に大きな影響を与えた本というものがいくつかありますが、近年最も影響を受けているのは山本七平氏でその代表作である空気の研究は何度も読み直したいと思う本です。

この本は「空気」に日本人が支配される原因と空気を作り出すメカニズム、さらにその空気を一掃する「水」について書かれています。

私も日本人なので無意識に「空気」に支配されることがあるのでしょうが、音楽を聴く上でも知らず知らずの間に「支配」されてしまうミュージシャンがいます。
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COLTRANE/JOHN COLTRANE
(1962年作品)

JOHN COLTRANE:ts
McCOY TYNER:pf
JIMMY GARRISON:b
ELVIN JONES:ds

1.OUT OF THIS WORLD
2.SOUL EYES
3.THE INCH WORM
4.TONJI
5.MILES' MODE

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→JOHN COLTRANEの音楽には常に畏怖してしまいます。

Jazzという音楽は即興音楽であり、各プレイヤーとの「音の対話」を楽しむ音楽ですが、JOHN COLTRANEとメンバーの間には何か憑依したような緊張感が常に存在し、畏怖してしまうのです。
何かとてつもなく大きな「何か」を前にした気分になり、正座して聴きたくなります。

この作品は所謂「黄金カルテット」によるimpulseレーベル最初の作品で、後に吹き込むJazzの第名盤「BALLADS」や「A LOVE SUPREME(至上の愛)」の影に隠れてしまっていますが、引けをたらないほど素晴らしい作品だと思います。

JOHN COLTRANEに畏怖してしまうのは自己に厳格で常に自己革新しながら音楽に取り組む姿勢がそうさせるのでしょう。MILES DAVISのバンドを麻薬の問題で追い出され、THELONIOUS MONKのバンドで音楽的にも人間的にも成長し、自己のバンドを率いて60年代以降のJazzに大きな功績と影響を与え若くして癌で亡くなるまでの人生はまさに「自己革新」と呼べるものでしょう。
そんなCOLTRANEのプレーに他のメンバーも支配され、impulse以後の作品には常に一定の緊張感があるのでしょう

それにしても黄金カルテットは素晴らしいメンバーです。McCOY TYNERはJOHN COLTRANEの影響を受けたピアニストで独特の和音感性がJOHN COLTRANEの先進的な音楽を支えています。ELVIN JONESは60年代以降のJazzドラムに革命を起こしたミュージシャンで四肢全てに違うリズムを宿すことができる天才。そのスイング感は宙に浮いたような独特な感覚が特徴的です。JIMMY GARRISONはこのカルテット解散後もJOHN COLTRANEを支えた名ベーシストです。

とにかく「黄金時代」の始まりと言う点で重要なこの一枚、私は一生畏怖していると思います。

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# by deaconred | 2006-02-16 20:00 | Jazz | Trackback | Comments(11)

CD紹介から楽曲紹介に変更してしまっているブログ。


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