GOOD MOVE!

モダン・ジャズには「BLUE NOTE」「PRESTIGE」「RIVERSIDE」という三大レーベルがあります。
私がJazzを聞き始めた頃は圧倒的にBLUE NOTEに関する情報が多く、意欲的に買ったCDは殆どBLUE NOTEでした。

BLUE NOTEの作品はとにかく豪快で活気にあふれた作品が多く、料理で言うと中華料理のようなイメージです。
しかし、いくら中華料理が美味しくても毎日食べると飽きてくるのでフランス料理や和食を食べるようにPRESTIGEやRIVERSIDEなどを聞き始めたという感じです。

所有しているCDやLPも圧倒的にBLUE NOTEのものが多く、中にはマニアックな作品も含まれます。
第三者に言わせるとなんでこの歴史的名盤は持っていないのにこんなマニアックなBLUE NOTEの作品持っているの?と言われてしまいますが、情報とは怖いものでJazz=BLUE NOTEという公式しか頭になかった私にはC級作品も歴史的名盤に聞こえたものでした。

いろいろなJazzを聴いた今、そんな諸作品を聴くと確実にC級Jazz・・・。
でも中には名演も隠れていたりするんです。今晩はそんなC級Jazzの中の宝石をお届けします。

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GOOD MOVE!/FREDDIE ROACH
(1963年録音)

BLUE MITCHELL:tp
HANK MOBLEY:ts
FREDDIE ROACH:org
EDDIE WRIGHT:g
CLARENCE JOHNSTON:ds

1.IT AIN'T NECESSARILY SO
2.WHEN MALINDY SINGS
3.PASTEL
4.WINE,WINE,WINE
5.ON OUR WAY UP
6.T'AIN'T WHAT YO DO
7.LOTS OF LOVELY LOVE
8.I.Q.BLUES

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→BLUE NOTEがデビューさせたFREDDIE ROACHの第2作目です。

オルガン・ジャズと言えばオルガン、ギター、ドラムのトリオを基本に管楽器が加わるというのが定石なのですが、この作品はまさにその「定石」どおりの構成となっています。

注目すべきはゴリゴリのハード・バッパーであるHANK MOBLEYとBLUE MITCHELLがソウル・ジャズの象徴であるオルガン・ジャズの作品に参加しているという点ですね。
この二人のフロントと言えばファンキー・ジャズの代名詞、HORACE SILVERのクインテッドでの演奏が有名で、アドリブのフレーズはまさにハード・バップそのもの。
そんな二人がソウル・ジャズという新しいフィールドに挑戦しているのが興味深いです。

アルバムはERROLL GARNERの3.PASTEL以外、FREDDIE ROACHのオリジナルです。3.PASTELはトリオでの演奏でなかなかの佳作。オルガンのバラードというのもなかなか素敵です。
オルガン・ジャズはベースをウッド・ベースではなく、オルガンが担当するので低音フェチとしては気になるところなのですが狭い音域の中で実に巧みにベースを弾いています。
4.WINE,WINE,WINEはタイトルからふざけた曲ですが、中身はなかなか渋いです。8.I.Q.BLUESは知能指数のI.Q.ではなく、日本で無名、米国でスターのIKE QUEBECに捧げられたBLUESです。日本で無名、米国でスターというのはSONNY CLARKと逆のパターンですね。

中でも愛聴すべき名演は5.ON OUR WAY UPです。
「仕事と自由をもとめるワシントン大行進」の日(?)に作曲されたこの曲は行進曲らしくドラムのマーチングで幕を開けます。テンポはミディアムなのですがこれくらいのテンポでのスイングが一番難しく、ドラムは左手で3連のフィルを効果的に入れています。このフィルのおかげで全体的にテンポが引き締まっています。
なにより素晴らしいのは各パートによるアドリブです。特にFREDDIE ROACHのオルガンソロは歌うフレーズの連発で本当に素晴らしいです。後半ではホーン・セクションとの掛け合いになり、曲のピークを迎えます。

中身はC級Jazzかも知れませんがジャケットのデザインは素晴らしいです。GOOD MOVE!といった感じですね。
さすがはBLUE NOTEです。感服。

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by deaconred | 2006-03-10 19:30 | Jazz | Comments(0)